中国におけるBEV普及・海外進出加速に示唆される日本自動車産業の未来
発行組織 : ローランドベルガー東京オフィス プリンシパル 鮑睿杰氏
発行日 : 2022年8月25日
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内容
- 中国ではNEVが大きく成長し、自動車産業の牽引役
- 政府によるナンバープレートや補助金施策などで伸びていたが、それだけではなく高コスパ性やデザイン、充実したインフォテインメントにて顧客の支持を掴んでいる
- 中国EV OEMの最初の進出先としては、欧州ノルウェー。高いEV需要率が要因。
- 日本企業への示唆
- 民間・政府主導での事業環境整備
- 海外進出を前提にした製品開発
- 新たなデジタルデバイスとしての定義
所感
- BYDは中国国内で激しく成長しているし、日本への進出も含め海外進出が活発。総論としては理解出来る。
- 欧州もノルウェーのようなEV先進国があることに加え、欧州OEMのEVスタートダッシュが遅れたこともあり、中国系メーカーにとっては狩場のような環境だったと思える。
- 日本自動車産業への示唆は幾分か違うのかなと感じる、日本の自動車産業は軽自動車・ミニバンを除けば、ほぼ海外市場を見て製品開発をしている。というより、海外で稼いでいるので、海外市場を見て製品開発をしている傾向が強い。EVも同様に海外市場を見て、すでに製品開発をしていると予想する。
- 自動車を新たなデジタルデバイス・コネクティビティデバイスとして定義する必要があると思うが、それはEVに限る話ではないと思う。EV/ICE関係無しに、自動車を通じた顧客体験をどう構築していくのか、新しい絵姿を示す必要があるのではと思う。
- 新しいビジョンを示すという意味では、ソニーとホンダの協業は何かしてくれるのでは?というわくわくした気持ちになる。